マーケティング Diary

インタービスタ 上野啓子のブログです

2013年10月に読んだ本

2013-11-03 10.20.15

「科学者が人間であること」中村桂子著(岩波新書):生命誌という新しい学問を提唱している科学者として、科学者がミクロな世界に埋没して生活者としての視点を決して忘れることはあってはならないし、日常と併存する科学を求めるべきであって、自然をコントロールできると思ってもいけないということを丁寧に説いています。内容が濃く、さすが岩波新書。物理学から哲学に専門をかえた大森荘蔵の著書にある、大森氏のすすめる「重ね描き」の重要性や、和辻哲郎の「風土」についての考察などから「人間はいきものであり、自然の一部である」ということを再認識させられます。科学って何だろう、人間にとってどういうものであるべきなのだろうということをあらためて考えました。

「ペンギンが空を飛んだ日」椎橋章夫著(交通新聞社新書):日ごろ何気なく使っているICカードのスイカですが、Suicaって無線でつながったネットワークだったとは思いませんでした。改札を単なるスタンドアローンとせず改札をネットワーク化してサーバーにID番号とともにいろんな情報を送るようにしたこのシステムは、最初はたった二人のプロジェクトチームからはじまったそうです。JR社内で全く新しいビジネスモデルを展開し説得することの困難、確実に人を通すためのトライアンドエラーの実験。
最初は、かざすだけで通れることにこだわっていたけれども、あえて触って通る「Touch & GO」にしたことで確実に読みとることが出来たこと、改札機械の読みとり面の角度を13度にしたことで歩く人のスピードも抑えられることがわかったことなど細かい技術の積み重ねなんですね。SUICAだけではなく沢山の電子マネーが出てきていますが、今後どうなっていくのでしょうか、それも楽しみなような怖いような・・。waon、nanaco、Tポイント、EdyにSuicaなど私自身色々持っていますが、財布が大きくなる一方でそれはそれで困っています。

Written by intervistatokyo

2013/10/30 @  

カテゴリー: Books