マーケティング Diary

インタービスタ 上野啓子のブログです

「小さな幸せ46こ」よしもとばなな著(中央公論新社)を読んで

2015-03-15 21.13.59

よしもとばななさんのご両親が亡くなられた年と父が亡くなった年がたまたま同じだったことから、勝手に親近感を感じてきっと元気をもらえそうと思って読みました。
今週は姪や甥の卒業式だったからか、母の命日もあったし、東北の震災から4年ってこともあっていろいろ振り返ることも多く、あとから考えると「ああ~あの時がほんとうにかけがえないひとときだったんだ」と思い出され、そういうかけがえのないひとときは大げさな日にではなく、ちっちゃな日常にあったのだよねと思うのでした。
小さな幸せの中の「うたたね」では私の母もうたたねしているとすぐに何か毛布やかけものをかけに来るのが常だったので思わず涙。ばななさんのお母さんへの思いは、お母さんと一緒に行ったお寿司やさんの話にも出ていました。

「お買い物かご」では、ばななさんが親になってわかった、しかも同じ職業だからこそさらにわかる父の気持ちにぐっときます。
「だし」でもお父さんの最後の日々に向き合うばななさんと、そこで知る汁ものの力(まさに辰巳芳子さんのスープのような)の話はみにつまされました。親の弱っていく姿をみていても、なすすべがなく、祈るしかなく、そういう辛い気持や日々が手にとるようにわかってなぐさめられたような感じ。
「元に戻る」ではお姉さんに対する優しい気持ち、両親のいない実家の変貌もそんな風にとらえられるばななさんの懐の深さが素晴らしいと思いました。帯に「どこからでも好きなところを好きな時に読んで和んでほしい本です」と書かれていますが、またちょっとしたときに読みに戻ってきたいです。

Written by intervistatokyo

2015/03/14 @  

カテゴリー: Books