マーケティング Diary

インタービスタ 上野啓子のブログです

「職業としての小説家」村上春樹著(スイッチ・パブリッシング)を読みました

2016-01-11 10.53.59

書店で横目でみつつ気になってはいたのですが、買っておらず。昨年末にリサーチ仲間の村上春樹ファン男子から「いいですよ~」と言われ、買いました。旅に持参しましたが、予想以上に具体的で面白く、旅行中いっきに読了。

文壇との距離について思うところをストレートに書いており、芥川賞のことも書いています。
確かにアスリートであれ、アーティストであれ当然のことながら業界の基準を作る協会や連盟などとの関係や距離のとりかたによって未来に影響を受ける。これはある意味村上氏が意識的にとったご自身のポジショニングなんだと思いました。

村上春樹氏は、はっきりと自分の立ち位置を決めたから、書きたいものを書きたいタイミングで作品にできたのでしょうね。

1作目を書く前、神宮球場で野球をみていたとき突然啓示のようなひらめきがあってそれで小説を書こうと思った体験や、1作目「風の歌を聴け」は、まず日本語で書いたものを一度英語に訳し、さらにそれをバックトランスレーションして(日本語にして)、それで自分流の文体を作ったとありました。このあたり、文体の作り方もかなり戦略的です。

講演などあまりしないという60代の村上春樹氏が若い人たちのためになるならと惜しげなく、小説家であり続けるための心構えや努力や工夫を公開している本です。

Written by intervistatokyo

2016/01/11 @  

カテゴリー: Books