マーケティング Diary

インタービスタ 上野啓子のブログです

パッケージ調査の難しさ

食品や飲料、日用品などのパッケージ・リニューアルに際して、定性調査(グルイン)や定量調査(CLTやウエブ)で選別しブラッシュアップしていくことは多いのですがこれがなかなか難しいとあらためて感じています。

難しさの理由は2つ。

1)比較対象によって評価が異なるということ⇒何と比較させて選ぶのか

課題ブランドの新パッケージ案だけでテストすると相対的にどれがいいかという観点で選ばれます。
1ブランドの候補案として選ばれた案があったとしても、それが店頭ではどれくらいの力を持つのかは違ってきます。
単独ブランドで比較してもらうとこれまでみたことのないような斬新なデザイン案にひかれがち。
ただ実際の購入現場だと、カテゴリーらしさを感じないものや違和感を感じるものには手が出ません。
ほんの一瞬で手にとってもらえるようなメッセージ(色、形、文字すべて)をどうパッケージにのせるのか、いつも決まったものを買う人が他の製品にも目をむけてくれるような力がないと店頭では埋もれてしまうので、競合からスイッチしてもらえるぐらいの力があるかどうかを判断しなくてはなりません。
ですので、店頭で競合と並んだ時を想定した競合との比較テストも必要。
そうすると単独では選ばれた案が、店頭では意外に弱い、とか目立たないということになることも多い。
コンセプトを忠実に表していたとしても、店頭では弱く目立たないとなるといつも競合を選んでいた人の目には飛び込んできません。

2)生活者(対象者)がデザインについて語る言葉を多くは持っていないということ⇒分析が不可欠

デザインを語る時に、この案がいいけれど、どうしていいと思ったのかを普通の人(デザインを勉強した人とかでない限り)はなかなか的確に語れません。
直観的に感じていることがなかなか言語化できないのです。例えば色。なぜその色がいいと思ったのかについては、それがカテゴリーを代表する色だからなのか、その色自体の特徴なのか、時代特有の傾向だからなのかなど、ある程度こちらが読み取りながら質問していかなくてはならないので、その場での次の質問につなげていくのも難しい。
各案がデザインする人の意図をきちんと伝えているのかを対象者の言葉から分析することが求められます。

その意味でデザイナーの人が直接グルインをみて、このデザイン案が選ばれた理由はおそらくこうだと思うとデブリーフィング時などに言ってもらえるとそういう視点で作っていたのかとわかることもあり、やはりデザイナーの方に同席してもらうと心強いです。

上記2つ以外にもまだまだ難しさがありますが、少しずつ知見を得て有効なリサーチができるようにしたいものです。

Written by intervistatokyo

2016/09/16 @