「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る(プレジデント社)

2021-01-19 14.14.01

台湾のコロナ感染対策において、デジタル担当であるオードリー・タンさんがどんな風にITツールを使って感染対策を成功に導いたのかに興味があり、この本を買いました。
私はITやアプリによって国や企業が情報を把握することに対して割と懐疑的な方ですが、渡す相手との信頼関係があれば、ITの果たす力が全く違ってくるということがわかります。
政府や行政が何を何のために行っているのか、データをすべて開示してくれるならば、国民との信頼関係も構築できて、情報も提供したくなるのでしょうね。
オードリー・タンさんのIT活用の根底にある考え方にはインクルーシブ(包括的でマイノリティや弱者を置き去りにしない)であり、色んな人の意見を傾聴して解決してあげようとするあたたかい気持ちがしっかりとあるように思います。デジタル担当責任者がこんな人だったら、全然違うなあと思いました。

さらに、台湾では、民主主義を国民一人一人の責任で前進させようとしています。国民一人一人が社会のためだと思ったら行動を起こしたり、意見を前向きに伝える気質が台湾の人にはあって、「鶏婆」(自分に直接関係することでなくても良い意味でおせっかいになって意見を行ったり行動を起こす)という言葉もあるそうです。
見てみないフリするとか、ネットで匿名でひどい悪態をつくだけというような行動は、いい世の中にするための貢献には全くなりません。住み心地の良い国は、ひとりひとりが投票し、意見を行って行動を起こすという気構えがないとダメなのだと痛感しました。