マーケティング Diary

インタービスタ 上野啓子のブログです

Archive for the ‘Books’ Category

「観光亡国論」アレックス・カー&清野由美著を読みました

2019-04-17 10.38.09

長く同じ町に住んでいると、この変化はまずいなと思うことがあります。誰のための開発なのかと思うことが。
また、昨年秋に京都に行き錦市場の様子が変わってしまいびっくりしたこともあって、この本を手に取りました。
観光は、住んでいる人にとってプラスになるように「マネジメントし、コントロールする」ことが必要だと著者は、説いています。”オーバーキャパシティ”は避けなくてはならないですし、「数のツーリズム」ではなく「質のツーリズム」を追求すべきだそうです。
そのために、海外からクルージングで大型客船が小さい島(奄美のような)に押し寄せ、結局どこにでもあるようなショッピング施設が出来て、島の自然を破壊して、、利を得るのは、開発会社とクルージングを運営する国や企業だけになってしまうということがないようにと警鐘をならしています。
そのためには、観光エリアに入る人の数を制限したり、少し高めの料金を設定してうまく観光客の人数をコントロールすることも必要で、実際にそうしている国(イギリスやイタリア)や地域(石見銀山)の事例もあげています。
結局は住民が、自然の景観やその土地の大事なものを守っていけるように考えていかなくてはならない気がします。

Written by intervistatokyo

2019/04/21 at  

カテゴリー: Books

「ふつうのおんなの子のちから」中村桂子著(集英社刊)を読みました

2018-12-20 10.42.10

年の終わりに、とてもいい本に出会えました。
JT生命誌研究館館長の中村桂子さんが書かれた、とてもわかりやすくて共感できる本です。
「ふつうのおんなの子のちから」は、年齢問わず、そして男性にもあるといい力です。
本を読むと、その力とは競争、権力闘争、拡大志向、果ては戦争につながる武力強化につながる力ではなく、「身近な暮らしの中から自分自分の言葉で考えて納得して暮らす、そして日々の暮らしと日々の幸せを感じることのできる力」の比喩ということがわかります。
この本がユニークなのは、「生命誌」という新しい知の体系を構築した著者が数々の童話に登場する女の子達の言葉から「ふつうのおんなの子の力」を説明している点です。
「あしながおじさんのジューディ」「長くつ下のピッピ」「若草物語のジョー」そして「虫めづる姫君」などなど。

特に、”あしながおじさん”に書いたジューディのこの手紙は、心にグサッと刺さりました。
抜粋させていただきます(45ぺーじより抜粋)
「・・・たいがいの人たちは、ほんとうの生活をしていません。彼らはただ競争しているのです。地平線から遥かに遠い、ある目的地(ゴール)へいきつこうと一生けんめいになっているのです。そして一気にそこへ行こうとして、息せき切ってあえぐものですから、現にじぶんたちが歩いている、その途中の美しい、のどかな、いなかの眺めも目に入らないのです。そしてやっとついたころには、もうよぼよぼに老いぼれてしまって、へとへとになってしまってるんです。ですから、目的地へついても着かなくても、結果になんの違いもありません。私は、人生の大作家になれなくっても、人生の路傍に座って、小さな幸福をたくさん積みあげることにきめました。・・・」
いいですよね~。

「生命誌」という新しい知の体系を築かれた中村桂子さん。人間も自然にある生き物の一つ。だから多様性の中にあって人間だけが上から目線で自然を管理するのではなく、多様性を楽しむ「中から目線」で生きることが大事と説いておられます。地球を人間のエゴで利用し尽くしてはいけないと私は理解しました。
1936年生まれの著者は、1945年の終戦時は9歳。東京の家は空襲で焼けてしまったそうです。尋常ではない戦争がなぜ起こるのか。今も地球上で戦争は続いている。そして、武器拡大が今も進んでいる。戦争阻止のためには「ふつうのおんなの子の力」で考え続けることをしてほしいというのが著者のメッセージと私は受け止めました。

もともと、等身大で肌感覚でわかる仕事がいいなと思っていた私は、普通の人達の生活や暮らしの考え方を聞けるインタビューにはまりました。マーケティングといっても、あくまで企業目線ではなく、消費者(生活者)視点が面白く仕事を続けてきました。
ともすると企業の巨大な力に飲み込まれそうになることもありますが(笑)、2019年は、あらためて消費者(生活者)視点にたったマーケティングを意識したいと思っています。

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2018/12/25 at  

カテゴリー: Books

「戦略インサイト」桶谷功著(ダイヤモンド社)を読みました

2018-08-22 09.41.34

著者の桶谷さんとは何度かおめにかかったことがあって、海外でのワークショップもなさっておられると伺っていましたので、この本、夏休み中に楽しみに読ませていただきました。
第3章のグローバル・インサイトワークショップの実施前の準備や留意点がとても参考になりました。
3月にタイに行く前に読んでいればあんなに悩まなかったかもしれないとすら思いました。
でも9月にも行きますので、さらに準備をして推進したいと思います。
中国での家庭訪問、インドでの店頭観察など、具体的な事例も興味深く読みました。

そして、第4章で述べておられるように全社で部門横断的にマーケティングに取り組むための地ならしがいかに大事か、ここが一番難しいところです。さらに自社でメソッドを作りそれを浸透させるところまで持っていくことが最終理想形ですね。
しかしながら最初はそこまでいけなくても部門横断的なプロジェクトチームではじめることも可能だとのこと。
また海外事業部は、チャンスが大きく、海外市場からスタートして最後に日本も世界の市場の一つとして変わるようにするのが現実的なのかもと書かれていて、ここが一番私としては意を強くしました。日本の市場に対しても、まったく知らない海外の市場をみるような目で観察していかないと、革新的な新しい商品は創れないと思うからです。

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2018/08/25 at  

カテゴリー: Books

「マーケティングとは”組織革命”である」(日経BP社)を読みました

2018-06-03 12.04.29

ものすごく面白くて、ワクワクしながら2日ぐらいで一気に読んでしまいました。
著者の森岡さんの熱量が伝わってきます!
前の著書「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方」もすごく面白く、参考になるので周囲の人にも薦めたところ、とてもわかりやすいと評判でした。そして、この本もわかりやすい!
私もうすうす感じていた提案が通らない時の背景や理由がわかりました。
第2部、7章と8章の提案を通すために誰をターゲットと設定するのかとそのターゲットの心理分析の明快なこと。
なんとなく暗黙知的に感じていたことが、文章になっていて、す~っと理解でき、納得できます。
著者自身のP&G勤務時代の若かりし頃の失敗や、USJ時代の成功体験、両方踏まえた上での指南書なので、とにかく説得力があります。今回も周りの人に薦めたいと思います。

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2018/06/03 at  

カテゴリー: Books

「マーケティング・インタビュー」韓国語版が出版されました!

何年か前に東京に来てくださり、翻訳版を作りたいのだけれどと話してくださった金さんより、やっと翻訳が完成したとの連絡があり本を送ってくださいました!
リサーチ会社での仕事をしながら、翻訳のための時間を作り完成させることは本当に大変だったと思います。
今度、金さんに東京でおめにかかれた際には苦労話をじっくりお伺いしたいと思います。
2018-04-28 14.32.24

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2018/05/01 at  

カテゴリー: インタビュー, Books

「その調理、9割の栄養捨ててます!」(世界文化社)を読みました

2018-02-28 16.27.28

友人が「これ、もうびっくりよ~」と貸してくれた本。私もが~ん、今まで知らなかったことだらけ~。

知っていたのは、納豆をアツアツご飯にのせて食べない方がいいということぐらい(70度で酵素が死滅するから)。
白菜は芯から食べないと損だとか、ブロッコリーは切ってから4~5分置いた方が抗がん物質のスルフォラファンが出てくるとか、レタスを長持ちさせるためには根元の成長点を爪楊枝で刺すといいとか、ショウガは、加熱した方がショウガオールが30倍もたくさんとれるとか、もう目からうろこが続々落ちました。
これって家庭科で教えて欲しかった・・・。
しかし、トウモロコシは実よりも芯やひげにカリウムたっぷりなので、芯をスープの出汁にしたり、ひげを乾燥させてお湯を注げばコーン茶になるということ。う~む、そこまではなかなかできないかも、、。
でも普段捨てているもの(芯やヘタや皮)にこそ栄養分がたっぷりということが良く分かる本でした。

先週末は土日で6グループのインタビューを無事終了できてほっとしました。
体力を保つためにはやっぱり食事が大事ですから、この本で書いてあるように身体にちゃんと栄養が届くように調理しなくちゃ!と思った次第です。

Written by intervistatokyo

2018/03/01 at  

カテゴリー: Books

「ジョブ理論」(クレイトン・クリステンセン著)を読みました

2017-11-17 09.01.39
Kindleにダウンロードして読みました。
メーカーはプロダクトではなく、(生活者にとっての)プログレスを気にかけよ、ということなんですね。
消費者にとってのジョブ(特定の状況でのやるべきこと)を理解しないと、その人に使ってもらえる商品にはならないということ。
いくら他社製品の機能との戦いに勝ったとしても、生活者にとってのジョブの情緒的・社会的な価値を理解した上で製品やサービスを完成させないとその商品を使ってはもらえないということを言っています。
私もできるだけ、インタビューではその人にとっての生活面での煩わしいことや、そのシーンで解決したいことや、こうなればいいのに、、ということを聞き取ろうとしているので、納得できました。
ただ英語版の翻訳なので、すぐにはピンとこないところもありますが(例えば”ジョブ”や”プログレス”にしても)、良く読むと意味するところはわかります。
冒頭のミルクシェイクの例がわかりやすい。
食べるオケ―ジョン(シーン)によってジョブが違うので価値も違うということ。
朝のミルクシェイク(アメリカの)は、「朝、車で運転し通勤する時に目を覚ましながら、小腹を満たしつつ長く飲み続けられて運転の退屈をしのげること」が価値で、競合はバナナやベーグル。一方、夕方買うミルクシェイクは、「子どもに食べていいよと言って買ってあげる優しい父親の気分を味わうもの」でおもちゃの替わり。オケージョンでジョブが異なるので、朝と夕方のミルクシェイクの味やボリューム設計を変えたという例でした。
サービスにおける例としては、はIKEAの例や、マットレスをコストコで買う話で、その商品を買うにあたっての心理的なボトルネックとなる障害を取り除くことで購入につなげる、それをジョブ理論の視点で説明しています。

ところで平昌五輪のフィギュアスケート、羽生選手と宇野選手の金銀メダル獲得、すごかったですね~。
羽生選手、ケガをしてもイメージ・トレーニングしていたのでしょうね。やみくもな練習よりも基礎的な筋力や体づくり、そして効率の良い練習をどのようにしていたのかとても気になります。集中力も並外れてますね。
そして小平奈緒選手も、さきほど500メートルで金、しかもオリンピックレコードで。やった~。すごいです!
全然関係ないですが(笑)、私も次の週末は、土日で6グループのグルインがありますので体調整えて、臨みます。

Written by intervistatokyo

2018/02/18 at  

カテゴリー: Books